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このアルバムの全録音は、今現在最も音の良い録音方式と言われるDSD(Direct Stream Digital)を使い、二人並んで一気に録った一発録音で、演奏の手直しを一切していません。ですから演奏自体は大変荒々しい、あるいは弱々しい部分が多分に記録されており、それがライブ感を演出しています。(録音当日は急な嵐に見まわれ、音の良さが災いし、よく聴くと雷鳴のようなノイズも残っています。)
管楽器と弦楽器は演奏に適したキー(調)が違います。このアルバムではジャンゴが弦楽器のために書いた曲を、クラリネットが果敢にもオリジナルキーで演奏しています。
ジプシージャズでのデュオ演奏では、ギターは決してソロを弾かずに伴奏に徹するのが通常ですが、このアルバムは演奏者がジプシージャズのスタイルに拘っていませんので、ギターもほぼ全曲ソロを取ります。
クラリネットとギターのデュオ演奏としては、かなりシンプルながら前例の無い取り組みを行いました。